12. サムソンがなぞ解きをしないかと持ちかけると、皆は乗り気になりました。「もし君たちが、七日間の祝宴中に私のなぞを解いたら、白生地の着物三十着と柄もの三十着を差し出そう。
13. だが、もし解けなかったら、同じものをもらうぞ。」「よかろう。 言ってみろよ。」
14. 「食らうやつから食い物が出、強いやつから甘い物が出た。」 三日たちましたが、まだ解けません。
15. 四日目に、一同はサムソンの新妻のもとへ来て、こう持ちかけました。 「だんなから答えを聞き出してくれよ。 いやだと言うなら、おまえもおまえのおやじの家も焼き払ってやるからな。 おれたちゃなにも、丸裸にされるために呼ばれたわけじゃねえ。」
16. そうまで言われては、夫に泣きすがるほかありません。 「いったい、あなたは私を愛してくださってるの。 村の人たちになぞをかけておいて、私には種明かしをしてくださらないんですもの……。」「実は、両親にも教えてないんだよ。 おまえにだって話せんよ。」