2. 宮殿の一室に「レバノンの森の間」と呼ばれる、長さ五十メートル、幅二十五メートル、高さ十五メートルの大広間がありました。天井には、大きなレバノン杉の梁が、四列の杉材の柱の上に渡してありました。
3-4. 三方の壁には、三列からなる合計四十五の窓がありました。 一列に五つずつです。
5. どの入口も窓も、四角の枠でできていました。
6. ほかに「柱の間」と呼ばれる、長さ二十五メートル、幅十五メートルの部屋がありました。 その前には、ひさしのついた玄関がありました。
7. それから、王が訴訟を聞くための、「玉座の間」とも「さばきの間」とも呼ばれる部屋がありました。 ここは、床から天井まで、部屋全体を杉材で張り巡らしました。
8. この部屋のうしろにある庭を取り囲むようにして、同じく杉材を張り巡らした、王の住まいがありました。 またソロモンは、妻としたエジプト王の娘のために、自分のと同じ大きさの住まいを、宮殿の中に建てました。
9. 建物はすべて、寸法どおりに切り取られた、大きくて高価な石で造られました。
16-22. 柱の上に、青銅で鋳造した柱頭が載せられました。 それはゆりの花の形をしていて、高さ二メートル半、幅二メートルでした。 その柱頭は、青銅の鎖で編んだ七組の格子細工の網と、網の上を二段に取り巻く、四百個の青銅のざくろで飾られていました。 ヒラムはこの二本の柱を、神殿の入口に立てました。 南側の柱はヤキン、北側の柱はボアズと名づけました。
23. 次にヒラムは、高さ二メートル半、直径五メートル、円周十五メートルという、青銅の大洗盤を鋳造しました。
24. その縁の下には、回りを取り巻くように、五センチおきに二列の飾り模様がありました。 洗盤を鋳造した時に鋳込んだものです。
25. この大洗盤は、三頭ずつ組になって、それぞれ背中合わせに東西南北を向いた、十二頭の青銅の牛の上に載せられていました。
26. 洗盤の縁は杯の縁のような形をしていて、厚さは八センチあり、容量は約七十二キロリットルでした。
27-30. 彼はまた、四個の車輪で移動できる、二メートル平方で、高さ一メートル半の台を十個作りました。 それぞれには、正方形の板が枠にはめこまれた台があり、その板の上にライオン、牛、ケルビムの飾りが彫ってあります。 ライオンと牛の上下にある枠の表面は、花模様で飾ってあります。 どの台にも、四個の青銅の車輪と青銅の軸がついていて、台の四すみには、表面を花模様で飾った、四本の支柱が立っています。
31. この台の上に、口のまるい洗盤が五十センチ出ています。 洗盤の深さは七十五センチで、花模様細工があしらってあります。 枠の鏡板は正方形で、円形ではありません。
32. 台には四個の車輪が取りつけてありますが、車輪はどれも高さ七十五センチで、それぞれ軸にはめてあります。
33. 車輪は戦車の車輪と同じ作りでした。 車軸も、輻も、輪縁も、轂も、台の部品はみな、青銅で鋳造されていたのです。
34. 台の四すみにはそれぞれ支柱があり、四本とも台に固定されていました。
35. 台の先端を高さ二十五センチのまるい帯輪が取り巻いていて、帯輪は台の取っ手に固定されていました。 このように、全部の部品が台に固定されていたのです。
36. 帯輪の縁には、ケルビム、ライオン、なつめやしの木が花模様に囲まれて彫られていました。