9. 神のものと決まったほうを、罪が赦されるためのいけにえとする。
10. もう一頭は、生かしたままで神の前に置く。 罪を償う儀式を行なったら、全国民の罪の身代わりとして荒野へ放つ。
11. 自分と家族の罪が赦されるために、若い雄牛をいけにえとしたあと、
12. アロンは神の祭壇から炭火を火皿いっぱい取り、細かく砕いた香り高い香を両手いっぱいつかんで、垂れ幕の中に入る。
13. そこで炭火に香をくべ、神の前でたく。 香の煙が十戒の箱の上の恵みの座を包むようにするのだ。 こうすればアロンは死なない。
14. 次に、若い雄牛の血を持ってもう一度中へ入り、指につけて恵みの座の東側に振りかけ、前面にも七回ふりかける。
15. それが終わったら、出て行って、全国民の罪が赦されるためのいけにえ用の山羊を殺し、その血を垂れ幕の中へ持って入り、恵みの座とその前面に振りかける。 若い雄牛の時と同じだ。
16. このようにして、アロンは聖所の汚れをきよめる。 聖所が人々の罪で汚されたからだ。 神の天幕は人々のただ中にあって、汚れに囲まれている。
17. アロンが聖所へ入って罪の償いをする時は、だれひとり天幕に入ってはならない。 自分と家族と全イスラエル人のために罪の償いをして、出て来るまでだ。
18. それがすんだら、神の前にある祭壇の汚れをきよめる。 若い雄牛と山羊の血を祭壇の角に塗る。
19. また、指に血をつけて祭壇に七回ふりかける。 こうして、祭壇を全イスラエル人の罪からきよめ、神聖なものとするのだ。
20. 聖所と天幕全体と祭壇をきよめる儀式が終わったら、アロンはもう一頭の生きている山羊を引いて来て、
21. その頭に両手を置き、全国民の犯した罪をすべて告白する。 すべての罪を山羊の頭にのせ、特別その仕事に任じられた者が荒野に放つのだ。
22. 山羊は人々のすべての罪を背負ったまま、無人の地へ引いて行かれ、荒野に放たれる。
23. それからアロンは、また天幕へ入り、垂れ幕の中へ入る時に着たリンネルの装束を脱ぐ。 服はそこへ置いたままにして、
24. 神聖な場所で体を洗い、大祭司のいつもの服に着替えたら、外へ出る。 自分と全国民のために、完全に焼き尽くすいけにえをささげ、罪の償いをするのだ。
25. 罪が赦されるためのいけにえの脂肪も祭壇で焼く。
26. 山羊を荒野へ引いて行った者は、衣服と体を洗ってから野営地に戻る。
27. 罪が赦されるためのいけにえにした若い雄牛と山羊の死体は、アロンが聖所内で罪の償いの儀式に使った血は別として、野営地の外へ運び出し、皮も内臓もみな焼き捨てる。
28. 焼く係りの者は、あとで衣服と体を洗い、野営地へ戻る。