ヨハネによる福音書 20:7-27 リビングバイブル (JLB)

7. そこからやや離れた所に、イエスの頭に巻いたはずの布がそのままの形で置いてあるのを見ました。 

8. 私もあとから入り、この有様を見て、イエスが復活なさったことを信じました。 

9. この時までは、イエスは必ず復活すると書いてある聖書のことばを、全く理解していなかったのです。

10.  二人は家に帰りました。 

11. 同じころ、マリヤは墓に戻り、外に立って泣いていました。 ところが、泣きながら身をかがめて墓の中をのぞき込むと、 

12. イエスのお体があった場所の、頭と足にあたる所に、白い着物をきた御使いが二人、座っているではありませんか。

13.  「なぜ泣いているのです?」御使いたちがマリヤに尋ねました。「だれかが私の主を取って行ったからですわ。 どこに置いたのか、まるっきりわからないんですもの。」

14.  こう答えてふり向くと、だれかが立っています。 なんとイエスでした。 しかし、マリヤはまだ気がつかないようです。

15.  イエスはマリヤにお尋ねになりました。 「どうかしましたか。 泣いたりして……。 だれを捜しているのですか?」マリヤは、園の管理人と勘違いしていたので、「あの方を運んだのはあなた? もしそうだったら、どこに置いたのか教えてください。私が引き取ります」と言いました。

16.  「マリヤ。」イエスが呼びかけられました。 その声にマリヤは、イエスのほうを向いて叫びました。「先生っ!」

17.  「待ちなさい。 すがりつくのはやめなさい。 まだ父のもとに上っていないのですから。 それよりも、してほしいことがあります。 行ってわたしの兄弟たちに、『わたしは、わたしの父、またあなたがたの父である方、わたしの神、またあなたがたの神である方のもとに上って行く』と伝えてほしいのです。」

18.  マグダラのマリヤは、さっそく帰って行き、弟子たちに、「ねえ聞いて、主にお会いしたのよ」と告げ、イエスの言われたとおりに話しました。

19.  同じ日曜日の夕方のことです。 弟子たちは、ユダヤ人の指導者たちを恐れて、戸にしっかりかぎをかけ、肩を寄せ合うようにして集まっていました。 その時、突然、全く突然に、イエスが一同の中にお立ちになったのです。 「平安があるように。」イエスはまず、こうあいさつされてから、 

20. 手とわき腹をお見せになりました。 主を見た弟子たちの喜びは、どんなだったでしょう。

21.  イエスはもう一度言われました。 「平安があるように。 父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わします。」 

22. ここで、一同にふっと息を吹きかけ、また言われました。 「聖霊を受けなさい。 

23. あなたがたが赦すなら、だれの罪も赦されます。 あなたがたが赦さない罪は赦されません。」疑わずに信じなさい

24.  十二弟子の一人で、「ふたご」と呼ばれたトマスは、その時、その場に居合わせませんでした。 

25. それでみんなが、「ほんとうだよ。主にお会いしたんだよ」と口をすっぱくして話しましたが、本気にしません。 頑として、こう言いはるばかりです。 「主の御手に釘あとを見、この指をそこに差し入れ、この手を主のわき腹に差し入れてみなきゃ、信じるもんか。」

26.  八日たちました。 その日も、弟子たちは集まっていました。 今度はトマスもいっしょです。 戸には、かぎがかかっています。 ところが、突然、前の時と全く同じように、イエスが一同の中に立ち、「平安があるように」と、あいさつなさったではありませんか。

27.  それからイエスは、トマスにおっしゃいました。 「さあ、あなたの指をこの手に当ててみなさい。 あなたの手をこのわき腹に差し入れてみなさい。 いつまでも疑っていないで、信じなさい。」

ヨハネによる福音書 20