4. ピラトはもう一度外に出て、ユダヤ人たちに念を押しました。「今、あの男を連れ出す。 だがいいか。 私の見たところでは、あの男は無罪だ。」
5. イエスは、いばらの冠に紫色のガウンという姿のまま、出て来られました。 「よく見ろ。 この男だ」と、ピラトが言いました。
6. 「十字架につけろっ! 十字架だっ!」イエスを見るやいなや、祭司長やユダヤ人の役人たちは、大声でわめき立てました。「そこまで言うなら、おまえたちがやれっ! 私の調べでは無罪だからな。」
7. 「こいつは自分を神の子とぬかしました。 私どもの法律では、死刑です。」
8. このことばを聞くと、ピラトは、ますますこわくなりました。
9. もう一度、イエスを官邸へ連れ戻し、尋ねました。 「おまえはいったい、どこから来た?」しかし、イエスは、ひと言もお答えになりません。
36-37. 兵士たちがこうしたのは、聖書(旧約)に、「彼の骨は一つも砕かれない」、また「彼らは自分たちが突き刺した方を見る」とあるとおりのことが、起こるためでした。
38. このあと、弟子でありながら、ユダヤ人の指導者たちを恐れて、それをひた隠しにしていたアリマタヤのヨセフが、勇気を奮い起こし、ピラトに、イエスの死体を引き取りたいと願い出ました。 ピラトの許可を得ると、すぐ刑場に駆けつけ、死体の取り降ろしにかかりました。
39. 前に、夜、イエスのところに来たことのあるニコデモも、没薬(天然ゴムの樹脂で、古代の防腐剤)とアロエでつくった埋葬用の香油を三十キロほど用意して来ました。
40. 二人はいっしょに、ユダヤ人の埋葬の習慣に従い、香料をしみ込ませた長い亜麻布でイエスのお体を包みました。
41. 刑場の近くに、木の生えている園があり、そこには、さいわい新しい墓がありました。
42. 安息日の前日ですから、急がなければなりません。 すぐ近くだったこともあり、イエスをその墓に納めました。イエスは復活した!