4. それから、敵対する者たちのほうを向いて言われました。 「さあ、答えてください。 安息日に良いことをするのと悪いことをするのと、どちらが正しいですか。 安息日は、いのちを救う日ですか。 それとも殺す日ですか。」しかし、だれも押し黙っています。
5. イエスは、人の不幸に対する彼らの冷淡さ、頑固さを深く嘆き、怒りを込めて見回すと、片手の不自由な男に、「さあ、手を伸ばしてごらんなさい」と言われました。 男がそのとおりにすると、たちどころに治ってしまいました。
6. おさまらないのはパリサイ人です。 すぐ会堂を飛び出し、ヘロデ党の者たち(ヘロデ王を支持する政治的な一派)と、イエスを殺す計画を相談し始めました。
9. イエスは、群衆が岸辺に押し寄せても大丈夫なように、弟子たちに小舟を一そう用意させました。
10. その日、多くの病人が治されたと聞いて、病気の人たちがみな、何とかしてイエスにさわろうと詰めかけたからです。
11. また、悪霊に取りつかれた人たちは、イエスを見さえすれば、その前にひれ伏して、「あなたは神の子です!」と叫ぶのでした。
12. イエスは彼らに、ご自分のことをだれにも口外してはいけないと、きびしく警告なさいました。選ばれた十二人
13. その後イエスは丘に登り、今までに選ばれた者たちを召集されました。 皆が集まったところで、
14. 十二人の者を特に選び出されました。 いつもそば近くに置き、彼らに、神のすばらしい知らせを宣べ伝えさせたり、
15. 悪霊を追い出させたりするためでした。
20. イエスが、泊まっていた家に戻られると、群衆がまた集まって来ました。 まもなく家の中は人でいっぱいになり、食事をする暇もないほどです。
21. これを身内の者たちが聞き、力ずくででも、イエスを家に連れ戻そうとしました。 てっきり、イエスは気が変になったと思ったからです。だれがイエスの兄弟、姉妹か
22. しかし、エルサレムから来ていたユダヤ教の教師たちは、こんなふうにうわさしました。 「やつは、悪霊の王ベルゼブル(サタン)に取りつかれているのだ。 だから、手下の悪霊どもがやつの言うことを聞いて、おとなしく引き下がるのさ。」
23. イエスは、こんなことを言う人々をそばに呼び、だれもがわかるように、たとえを使って話されました。 「どうしてサタンがサタンを追い出せるでしょうか。
24. 内部で分かれ争っている国は、結局自滅してしまいます。
25. 争い事や不和が絶えない家庭は、崩壊するだけです。
26. サタンの場合も全く同じことです。 内部で争っていたら、何もできないばかりか、生き残ることさえできません。
27. 強い人の家に押し入って、その財産を盗み出すには、まずその強い人を縛り上げなければならないでしょう。 悪霊を追い出すには、まずサタンを縛り上げなければならないのです。