マルコによる福音書 14:26-38 リビングバイブル (JLB)

26.  一同は賛美歌をうたってから、オリーブ山に向かいました。

27.  イエスは、弟子たちに言われました。 「あなたがたはみな、わたしを見捨てるでしょう。 神が預言者を通して、『わたしが羊飼いを打つ。 すると羊は散り散りになる』と言われたとおりに。 

28. だが、わたしは復活して、ガリラヤに行きます。 そこであなたがたに会うでしょう。」

29.  「だれがどうあろうと、私だけは、この私だけは絶対にあなた様を捨てません」と叫ぶペテロに、 

30. イエスは、「ペテロよ。 あなたは明日の朝、鶏が二度鳴く前に、三度わたしを知らないと言うでしょう」と言われました。

31.  「とんでもない! たとい死んでも、絶対にあなた様を知らないなどとは申しません。」ペテロは大声で言い返しました。 ほかの弟子たちも、口々に誓い始めました。

32.  さて、一同は、オリーブの木の茂っている、ゲツセマネと呼ばれる園にやって来ました。 「わたしが向こうで祈っている間、ここに座っていなさい。」

33.  こうお命じになると、イエスは、ペテロとヤコブとヨハネだけを連れて、奥のほうに行かれました。 その時、恐れと絶望に襲われて、イエスはもだえ始められました。 

34. 「わたしは悲しみのあまり、今にも死にそうです。 お願いだから、ここを離れず、わたしといっしょに目を覚ましていなさい。」

35.  こう頼むと、三人から少し離れた所へ行き、地面にひれ伏して、もしできることなら、自分を待ちかまえている恐ろしい時が来ないようにと、切に祈られました。

36.  「父よ、父よ。 あなたはどんなことでもおできになります。 どうぞ、この杯を取り除いてください。 しかし、わたしの思いどおりにではなく、あなたのお心のままになさってください!」

37.  イエスが弟子たちのところへ戻って来られると、三人が三人とも、ぐっすり眠り込んでいるではありませんか。 そこで、ペテロに声をかけました。 「シモンよ。 眠っているのですか。 たったの一時間でも、わたしといっしょに目を覚ましていられなかったのですか。 

38. しっかり目を覚まして祈っていなさい。 さもないと誘惑に負けてしまいます。 心は燃えていても、肉体は弱いのですから。」

マルコによる福音書 14