マルコによる福音書 1:17-32 リビングバイブル (JLB)

17.  イエスは声をおかけになりました。 「さあ、ついて来なさい。 人間をとる漁師にしてあげましょう。」 

18. すると二人はすぐ網を置き、イエスについて行きました。

19.  もう少し先に行かれると、ゼベダイの息子のヤコブとヨハネとが舟の中で網を修繕しています。 

20. そこでまた、この二人もお呼びになりました。 二人とも、父と雇い人たちとを舟に残したまま、イエスについて行きました。

21.  さて、一行はカペナウムの町にやって来ました。 土曜日の朝、イエスはユダヤ人の礼拝所である会堂へ出かけて、教えを語られました。 

22. それを聞いた会衆は驚きました。 イエスの話し方が、これまで聞いてきたのとは、まるで違っていたからです。 イエスはやたらに他人のことばを引用せず、権威をもって堂々と話されました。イエス、大ぜいの病人を治す

23.  ところが、その会堂に悪霊に取りつかれた人がいて、大声で叫びだしました。 

24. 「やい、ナザレのイエス! おれたちをどうしようというんだい。 おれたちを滅ぼすために来たんだろうが。 あんたのことはよく知ってるぜ。 そうとも、神のきよい御子様よ!」

25.  イエスは、悪霊にそれ以上は言わせず、「その人から出て行きなさい!」とお命じになりました。 

26. すると、悪霊は大声をあげ、その人を激しく引きつけさせて、出て行きました。 

27. この有様に聴衆は肝をつぶし、興奮のあまり口々に論じ合いました。「いったい、どうなってるんだ!」「悪霊どもさえ、命令を聞くなんて……。」「新しい教えなのかね。」

28.  イエスの評判は、たちまちガリラヤの全地方に広まりました。

29.  このあと、会堂を出た一行は、シモンとアンデレの家に行きました。 

30. あいにく、この時シモンのしゅうとめは、高熱にうなされて、床についていました。 イエスはそれを知ると、 

31. さっそく彼女のそばに行き、手を取って助け起こされました。 するとどうでしょう。たちまち熱が下がり、すっかり元気になったしゅうとめは、みんなをもてなすために、いそいそと食事の用意を始めたのです。

32.  日の沈むころになると、シモンの家の庭は、イエスに治していただくために連れて来られた、病人や悪霊に取りつかれた者たちで、いっぱいになりました。 

マルコによる福音書 1